高知県の移住婚|県内34市町村が参画する注目の先進県

2026/6/23

高知県は令和8年4月より、県内すべての34市町村が一斉に参画する形で「移住婚」の受け入れを開始しました。移住婚とは、都市部から地方への移住を希望する独身者が、移住先での新しい暮らしと結婚相手の両方を同時に見つけられるよう、自治体が一体的に支援する取り組みです。「結婚支援」と「移住・定住促進」を組み合わせたこのモデルは、地域の人口減少対策と地方創生に寄与することを目的としており、いま全国から注目を集めています。

高知県は、県庁が主導し県内全34市町村が同時に参画するという全国的にも珍しい体制でこの取り組みに臨んでいます。2025年度の移住者数は統計開始以来の最多となる2,450人を記録しており、移住先としての実績はデータが力強く証明しています。

本記事では、高知県が移住婚に取り組む背景と意義、充実した支援体制の全容、34市町村のエリア別の魅力、そして活用できる補助金・支援制度について、詳しくご紹介します。


高知県が県を挙げて「移住婚」に取り組む背景と意義

高知県の移住婚プロジェクト参画は全国でも珍しい形です。令和8年4月1日、一般社団法人日本婚活支援協会、一般社団法人高知県UIターンサポートセンターとの連携体制のもと、県内全34市町村での受け入れが一斉にスタートしました。

全国でも異例の「県内34市町村一斉参画」

移住婚プロジェクトへの参画が全国に広がりつつある中、その多くは個々の市町村が独自の判断で参画する形を取っています。県庁が主導し、県内すべての市町村が同時に参画するという体制は、全国的にも珍しい規模の取り組みです。この事実は、高知県が「結婚支援と地方創生の一体化」を個別自治体の裁量に委ねるのではなく、県全体の戦略として推進する姿勢を持つことを示しています。

移住を検討する方にとっては、「高知県内のどのエリアを選んでも、県内同一のサポートが受けられる」という安心感が大きな魅力です。

データが示す移住先としての実力

高知県の移住先としての実力は、統計データが鮮明に物語っています。 2025年度の高知県の発表では、移住者数が5年連続で過去最多を更新、それも30代以下が全体の約7割にのぼるとされています。また2024年度のデータに関する高知新聞・SunSunTVの報道によると、この2,241人のうち20代以下が約981人(全体の約44%)を占めています。

地方自治体への移住では40代〜50代が中心になりがちな傾向がある中、若年層が半数近くを占めるこの分布は注目に値します。高知県が単なる「定年後の移住先」ではなく、結婚・子育て世代が実際に人生を築く場として選ばれていることを示しています。婚活と移住を同時に考える方にとって、これほど若い世代の実績に裏付けられた環境は全国でも多くはないでしょう。


高知県の移住婚支援体制

高知県で移住婚を活用する際には、県全体の支援体制が移住前から定住後まで一貫してサポートします。

中心的な役割を担うのが「こうち出会いサポートセンター」です。高知市の中心部に拠点を置き、登録者へのマッチング支援や婚活イベントの開催など、出会いのきっかけづくりを幅広く支援しています。県外在住のままオンラインで相談・登録することも可能で、「高知への移住を考え始めたばかり」という段階から気軽に利用できます。詳しくは公式サイトをご覧ください。

移住前の段階で活用したい制度として、「婚活交通費等助成制度」があります。県外在住の方が高知での婚活イベントや視察に参加する際の交通費・宿泊費の一部を支援するもので、「まず高知を訪れて暮らしを体感してみたい」という最初の一歩を後押しします。

移住後の定住に向けては、一般社団法人高知県UIターンサポートセンターが伴走支援を担います。住居探しや就業相談、地域コミュニティとのつながりづくりなど、移住後のリアルな生活設計をサポートする体制が整っています。高知に知り合いがいなくても、UIターンサポートセンターが住居探しや地域コミュニティとのつながりづくりを支援するため、一から始めることへの不安を和らげる体制が整っています。移住から定住・子育てまでの各段階で切れ目なく支援が受けられる点は、高知県の支援体制の大きな強みです。

移住を検討する際の情報収集には、移住ポータルサイト「高知家で暮らす。」も活用できます。エリアごとの暮らし情報や各種支援制度の最新情報を確認でき、移住検討の際に幅広く活用できるサイトです。


注目のエリア紹介

高知県の34市町村は、太平洋に面した豊かな沿岸部から四国山地の緑深い山間部まで、多様な地勢と暮らし方を擁しています。ここでは市部・町部・村部の3ブロックに分けて、各エリアの特色と魅力をご紹介します。

市部(11市)

高知市は県庁所在地として行政・経済・文化の中心を担う県都です。2024年度の移住者数は753人と、34市町村の中で群を抜く県内最多の実績を誇ります。「よさこい祭り」や日曜朝市として知られる「高知の日曜市」など独自の文化が根づく一方、市街地から車で30分ほどで仁淀川や四国山地の豊かな自然にアクセスできる環境も魅力です。県内最大の医療・教育・商業インフラが揃い、移住後の生活利便性を最優先に考える方にとって最初の選択肢となります。

香南市は2024年度の移住者数が185人と県内2位の実績を持ちます。高知龍馬空港に隣接する立地から都市部とのアクセスも良好で、農業・漁業・観光業が共存する産業環境が多様な就業機会を生み出しています。移住後のキャリア形成を見据えた若い世代から支持を集めているエリアです。

四万十市は「日本最後の清流」と称される四万十川の中・下流域に位置し、全国有数の知名度を誇る清流ブランドを日常の暮らしの中で享受できます。2024年度の移住者数は116人。高知市から車で約1時間半という距離感が、県都へのアクセスを保ちながら自然に近い暮らしを求める層に適しています。川漁師文化や沈下橋の風景など、都市部では体験できないリアルな地方暮らしを求める方に強く響くエリアです。

室戸市は、ユネスコ世界ジオパーク認定を受けた室戸岬が象徴する希少な地形環境を持つ自治体です。深層水を活用した食品産業が地域産業の一翼を担い、独自の産業基盤が移住者の就業機会にもつながっています。空き家バンクの整備など移住者の住居取得支援も積極的です。

安芸市は土佐の荒海で受け継がれてきたカツオの一本釣り文化と、プロ野球・阪神タイガースの春季キャンプ地として全国にその名を知られる個性豊かな自治体です。農業就農支援が充実しており、農に携わる暮らしを志す移住者の受け入れ実績も積み重なっています。

南国市は高知自動車道のジャンクション至近という交通の要衝で、県内各地へのアクセス拠点としての利便性が際立ちます。大型商業施設も立地し、生活インフラの充実を重視する方に選ばれやすいエリアです。

土佐市は仁淀川河口に位置し、1,000年以上の歴史を持つ土佐和紙の産地として知られます。和紙産業に携わる移住者の受け入れ事例もあり、伝統産業と地域文化への関心が高い方に響く選択肢です。

須崎市宿毛市土佐清水市香美市はそれぞれ、土佐湾に面した豊かな漁業環境、四国最西端の豊後水道に臨む雄大なロケーション、足摺岬・竜串・柏島に代表される高知屈指の海洋観光資源、そして「アンパンマンの故郷」として知られる物部川流域の清らかな自然環境という、各自治体固有の強みを持ちます。

町部(17町)

いの町は仁淀川中流域に位置し、「仁淀ブルー」として全国から注目を集める透明度の高い清流が生活の傍らにある環境です。高知市中心部から車で約30分というアクセスの良さから、都市の利便性を保ちながら清流と緑に近い暮らしを実現できるエリアとして移住者に人気があります。

仁淀川町越知町は仁淀川の上・中流域に位置し、仁淀ブルーの源流を身近に感じられる自然環境が最大の魅力です。農業・林業と観光が共存する暮らしを求める方に適しています。

佐川町は「牧野富太郎博士の故郷」として知られ、植物学者・牧野富太郎の功績を讃える施設が整備されるなど、文化的背景に根ざした地域振興を展開しています。

梼原町は再生可能エネルギーの先進自治体として全国的に注目される存在です。風力・太陽光・小水力など複数の再エネを地域内で活用する取り組みは、環境・サステナビリティへの意識が高い移住者層から強い関心を集めています。

四万十町は四万十川の源流部を擁し、農業・林業と清流観光が融合した山里の暮らしを体験できます。移住者向けの住居支援や農業研修制度も充実しており、就農を伴う移住を希望する方の選択肢として上位に挙がります。

黒潮町は日本有数のサーフポイントとして名高い「入野海岸」を抱え、海と向き合う暮らしを求める若い移住者から注目されています。黒潮に育まれた豊かな海産資源も地域の誇りです。

津野町は四国カルストの高原地帯に位置し、標高1,000m超の広大なカルスト台地が近郊にある独自の自然環境を持ちます。夏の涼しさが際立つ高原の暮らしを求める方に適した選択肢です。

本山町大豊町土佐町は四国山地の嶺北エリアに位置し、清流・棚田・針葉樹の山並みに囲まれた静かな山村生活を楽しめます。農業・林業への就農を希望する移住者へのサポート体制も整っています。

東洋町奈半利町田野町安田町中土佐町大月町は太平洋を臨む海辺のエリアから、安田川・奈半利川などの清流沿いのエリアまで、自然環境の豊かさを背景にそれぞれ個性ある移住受け入れを推進しています。

村部(6村)

馬路村は「土佐のゆずの里」として全国的に知られ、ゆずを核とした農業・食品加工産業が地域の基盤を支えています。生産から加工・販売まで一貫した産業に携わりたい移住者にとって、就業先とのマッチングがしやすい環境が整っています。

日高村は高知市から車で約30分という、村としては際立った利便性の高い立地が特徴です。トマトの産地として知られ、農業への就農を希望する移住者向けの研修・サポート制度が充実しています。「村暮らしに興味はあるが生活利便性も確保したい」という方に適した選択肢です。

北川村はモネの絵画「睡蓮」の世界を再現した「北川村『モネの庭』マルモッタン」で知られ、全国から観光客が訪れる文化的な村です。ゆずの産地としても県内有数の存在感を持ちます。

芸西村は高知市の東側に隣接し、アクセス利便性の高さを強みに移住者を受け入れています。

大川村は高知県内でも小規模な村ですが、早明浦ダムの上流に位置する豊かな自然環境と濃密な地域コミュニティが移住者に独特の充実感を提供します。

三原村は四国山地の山深い静かな村。都市の喧騒から離れ、本格的な山村生活を求める方に響く選択肢です。


活用できる移住支援制度・補助金

高知県への移住を検討する際に活用したい主な支援制度をご紹介します。

地方創生移住支援金(令和7年度時点)

東京圏等から高知県内の対象地域に移住し、就業・起業等の所定の条件を満たす方を対象に、移住支援金が支給されます。

  • 単身での移住:60万円

  • 2人以上の世帯での移住:100万円

  • 18歳未満の子どもを帯同する場合:子ども1人あたり100万円を加算

※上記は令和7年度時点の情報に基づきます。令和8年度の制度内容については、移住ポータルサイト「高知家で暮らす。」(https://kochi-iju.jp/)または各市町村窓口で最新情報をご確認ください。

四国電力との連携による電気料金割引

高知県と四国電力の連携により、2025〜2027年度に移住者を対象とした電気料金の割引(月550円×12か月)が実施されています。直接的な補助金に加え、日々の生活コストを軽減するインフラ面での優遇を提供するこの取り組みは、全国的にも珍しい施策です。 ※詳細は高知県公式HPまたは四国電力の窓口でご確認ください。

婚活交通費等助成制度

県外在住の方が高知での婚活イベントや視察に参加する際の交通費・宿泊費の一部を支援します。「まず高知を体験してみたい」という最初の一歩を経済的に後押しする制度です。

各市町村独自の支援制度

上記の県の支援に加え、各市町村では住宅取得・改修補助、結婚新生活支援(新居費用・引越し費用の補助)、UIターン支援など独自の制度を設けています。内容は市町村によって異なりますので、こうち出会いサポートセンター(TEL:088-821-8081)または各市町村の移住担当窓口にご相談ください。


よくある質問(Q&A)

Q1. 移住婚とは何ですか?

地方移住と結婚を同時に実現できるよう、自治体が支援する取り組みです。高知県では「こうち出会いサポートセンター」が中心となり、マッチング支援や婚活イベントの開催から、移住後の定住サポートまでを一貫して提供しています。

Q2. 移住婚を利用するにはどのような条件がありますか?

基本的に独身で移住意欲のある方が対象です。詳細な条件は各市町村によって異なる場合がありますので、こうち出会いサポートセンターまたは各市町村の窓口にお問い合わせください。

Q3. 移住にかかる費用はどのくらいですか?

地方創生移住支援金(条件を満たす場合、最大100万円以上)や各市町村の住宅支援制度、婚活交通費等助成制度などを組み合わせることで、費用負担を大幅に軽減できます。具体的な金額は地域や制度によって異なりますので、各窓口にご相談ください。

Q4. 高知県内のどこに住んでも移住婚は使えますか?

はい、令和8年4月より県内すべての34市町村で受け入れを開始しています。お住まいになるエリアを問わず、こうち出会いサポートセンターのサポートをご利用いただけます。

Q5. 県外在住のまま高知での婚活を始めることはできますか?

可能です。婚活交通費等助成制度を活用することで、県外から高知を訪れる際の交通費・宿泊費の一部支援を受けながら、まずは高知の暮らしや婚活イベントを体験することができます。オンライン相談にも対応していますので、まずはこうち出会いサポートセンターへお気軽にご連絡ください。


まとめ

高知県は、県内すべての34市町村が一体となって「移住婚」に取り組む、全国でも注目を集める先進的な体制を整えています。

  • 県庁主導で県内34市町村が一斉参画する、全国的にも珍しい規模の取り組み

  • 2024年度の移住者数は統計開始以来最多の2,241人。うち約44%が20代以下という若年層の厚みが際立つ

  • こうち出会いサポートセンターが移住前の婚活支援から定住後のサポートまで一貫して伴走

  • 移住支援金(最大100万円以上)・婚活交通費助成・電気料金割引など、県独自の充実した支援制度

  • 太平洋沿岸から四国山地の山間部まで多様なライフスタイルに対応した34市町村

高知県は、移住婚を検討する方にとって、全国でも注目を集める受け入れ環境が整った先進的な県です。清流・海・山に囲まれた豊かな暮らしと、新しい出会いを同時に求める方は、ぜひ高知県を候補地の一つとして検討してみてください。

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